2016/11/11時点での相場観
全体感
金利の上昇について
- 過去1年間に1度の利上げペース。
- 2015年の利上げした時の長期金利が2.0%〜2.3%
- 同等以上の水準になる可能性、60%。
- 確率のマイナス材料はECBの債権買い取りプログラム(-5%)
- トランプの政策による、大規模財政出動による債券価格の下落(+1%)
- TPPの停止と保護貿易化(+0.5%)
為替の動き
相場観
- ドル安とマルチプルコントラクション
- 資源高の可能性(+60%)
投資先
- 引き続き金鉱株を注視。
- GDXは高値から65%くらい
- 半値まであと15%程度残しているので、45%程度の買い。
- ただし3年サイクルで見た時には現水準でも75%程度。
- 銀行株は下がるのを待っていたが、結局上がっていってしまった。
- 再び下がるタイミングを待ちたい。下がらないならそれはそれでOK。
キンロス・ゴールド分析
大局観
金価格について
- 基本的には、上昇傾向にある
- 特に今の世界的な量的緩和が続く場合、コモディティの希少性が増し、いずれ株や債券よりも重要視されるようになる
- 現時点での潜在的な価格は、トレンドから見ると$1500〜$1600くらい
- すでに1.5倍程度のギャップが見込める
- 金価格はドルと逆相関をするので、ドル高の今はマイナスの方に向かっている
ドルについて
- 先進国の中でも珍しい利上げ国として、資金が集まる可能性が高い
- ただし経済指標を見ていると弱そうなところもちょこちょこ見える
- 一方で原油価格が上昇しているので、指標としてインフレが現れる可能性は高い
- 12月の利上げはほぼ確実だが、その後は不透明。場合によっては、インフレ気味だが経済指標から利上げができないケースも有り得る。
- その場合インフレが放置されることになるので、通貨としては売られる。
- ドル安がさらにコモディティ高を演出するかも?
株式市場について
- 今は利上げの折込が十分な状態とはいえないので、必ず一時的なショックが起こるはず。
- その際5〜8%程度の下げが見込める
- 長期的な大クラッシュは必ず起こるが、まだいつ起こるかはわからず
- ドイツ銀行は問題ないと思うが、利上げ時に材料視される可能性はあり
キンロスゴールドについて
事業内容
- 特定の地域ではなく、各地に金山を所有
- AISCは900ドル程度
- 西アフリカやロシアなどの金山も保有
- ロシアの金山が採掘コストが一番安く450ドル程度
財務分析
- 営業CFは2014年から微増傾向にある
- 投資CFは2012年をピークにかなり抑え気味
- ただしここ半年は再び増加傾向にあり。おそらく2014年レベルまで投資を行う可能性あり
- フリーキャッシュフローはプラスなので、問題はなさそう。
- ここ2期は営業利益ベースで黒字
- 金利で支払う分は大きいが、経常利益はまだプラス
- 税金の支払額が大きく、直前期は純損失。
- 当座比率172%
シナリオ・考え方
- 最後の配当である1株0.16ドルを今の株価に適用すると、利回り4%近くになる
- 金価格の調整は終わったか?HUI指数ベースで、最安値から直近の最高値ベースで考えると、192。今は210程度なので、ほぼ終わったと見て間違いなさそう。
- 利上げによる一時的なドル高を待つか、今買うべきか。
- トランプが米大統領になった場合は、ドル安になる可能性が高い。ただしネイト・シルバーの予想では、現在ほぼヒラリーで変わらず。
- 少し長期的な視点を向けると、全体的な量的緩和によりお金はジャブジャブ傾向。
- ただし確実なクラッシュに向かっているので、その時かなり金が志向される可能性が高いと見ている。
- なぜなら現在は債券と株、両方買われている状態であり、このままでクラッシュを迎えるのであれば、投資資金はそれ以外の場所を探すはず
- その結果コモディティ高が来ると考えているので、金はかなりの有力候補ではないか
ファーストリテイリング決算雑感
為替の影響が大きい
- 昨年度は、150億の為替益が、今年度は350億の為替損。
- 差し引き500億。
売上の増加のペースに比べて、売上原価の増加ペースのほうが大きい
仕入れ債務の増加
- うーん?支払サイトが長くなってる?であれば、キャッシュフローとしてプラス要因。
定期預金の増加
- 社債の発行と合わせて、取得した金額を現金で保有していると思われる
- 資金調達としてかなり有利な場面だと認識してる?
セグメント別
- 国内事業は売上ほぼ横ばい
- 海外事業、グローバルブランドは10%ずつ売上が伸びている
- ただし、利益ベースでは、それぞれ前期に比べ150億、50億、50億ずつ減っている
地域別
- 中国の売上が17%伸びている
日本郵船メモ
ニュース
確認
引当金内容
減損損失約 1,600 億円 契約損失引当金約 350億円 合計約 1,950 億円を特別損失に計上。
詳細
コンテナ船で約 1,000 億円 ドライバルカーで約 850 億円 貨物航空機で約 100 億円
解釈
キャッシュフロー計算書は通期でしか作成していない。 4月末に発表された2015年度のキャッシュフローは、営業+、投資・財務−。 営業キャッシュフローは、142億程度。
前期は、PL上は赤字。 営業で100億、経常で90億。
バルチック海運指数は2月を底に上昇中。
4ー6月期から7ー9月期のほうが悪化していることはなさそう。
結論
経常は、1Qよりも良さそう? 余裕があるので積極的に特損を出したか、あるいはかなり悲観的なシナリオで見ているか。
個人的には、前者の可能性が高いと見ている。
赤字額で目立つ部分の半分は、ドライカーゴ部門に関するもの。 つまりバルチック海運指数の上昇に伴って、利益があがっているものと思われる。 なので、前期比で改善しているのではないか。
ただし、投資レベルとしては、分からない。